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不死鳥の如く/生ける王が眠る 東洋の青真珠

 憧れの青:サマルカンドブルー♪に輝くオアシス都市へ。シルクロードで出会った二つの文明の青が作り出した東洋の真珠とも呼ばれるBlue Cityを歩いてきました。【スタンの国へ-6】

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2017年のゴールデンウィークに御年73歳になる母と共にウズベキスタンの碧い都市を歩いてきました。

ウズベク語もロシア語も全く分からない母娘の二人旅。
私たちの旅は、ウズベキスタンに到着2時間後の寝台夜行列車への乗車に始まり、オアシス都市ブハラの散策、キジムクル砂漠で遊牧民の移動式住居にキャンプ…と、とても73歳のばあちゃんを連れているとは思えないアクティブなスケジュール。
母も私も、毎晩宿に帰着すると2時間と起きてはいられないくらいに全力で旅を楽しみました。

そして今回の旅行記で紹介するのは、旅の5・6日目に滞在した青タイルの建築装飾が有名な町;サマルカンドで、町の代名詞でもある青色はサマルカンド・ブルーと呼ばれています。
母と二人、1日半をかけてサマルカンド・ブルーの青い街並みの中を歩きました。

種々の青が織りなす荘厳な廟・モスク・メドレセは感動的なほど美しく心を打つ光景でしたが、私の心を真に動かしたのは、モスクを訪れる方たちの真摯な祈りの場でした。
壁に沿って座り、低く落ち着いた声でイスラムの聖句を唱え、顔を覆う所作をする方々。
そこには他のイスラム教を信仰する国々に存在する男女差別(区別)は無く、老若男女が祈りを捧げる姿は今まで訪れたムスリムの国の中で一番の、心からの祈りの姿勢を感じました。

かつてウズベキスタンはソビエト連邦共和国に統合され、その支配下にあった時にはイスラムの祈りを捧げることもその習慣を取り入れることも、ウズベキスタン語を話すことも禁じられていたと聞きました。
ソ連の兵役についた若者は兵舎で出される豚肉(イスラムでは豚は禁忌)入りの食事を食べるしかなく、学校での授業は全てロシア語となり、子供たちはウズベク語を話すことができなくなり、約70年に渡ったソ連支配はウズベキスタン文化の継承を途切れさせてしまったそうです。

しかし、1991年の独立宣言以降に自身の文化を取り戻し、今では宗教の自由、言語の自由が憲法で保障されています。
そんな彼らが、モスクで捧げる真摯な祈り…
だからこそ、その祈りの光景は母と私の心に響いたのではないでしょうか。

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☆★2017G.W. スタンの国へ行ってみよう♪母と娘で歩くシルクロード 旅程☆★
□5/2 成田09:25-11:50インチョン15:45-19:20タシュケント(大韓航空)
    タシュケント駅22:05-寝台列車-05:55(+1)ブハラ駅
□5/3 ブハラ観光
□5/4 アイダクル湖・キジルクム砂漠への一泊二日ツアーへ
□5/5 キジルクム砂漠-サマルカンド
■5/6 サマルカンド観光
□5/7 サマルカンド観光 
    タシュケント21:20-
□5/8 07:35インチョン10:10-12:30成田(大韓航空)

☆★旅行記☆★
・闇両替も悪徳警備員も、どんと来い♪ http://tabisuke.arukikata.co.jp/album/26626/
・夜行寝台列車はクリスティの世界
http://tabisuke.arukikata.co.jp/album/26650/
・古のオアシスに微睡む夢
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・アレクサンドロスの追憶
http://tabisuke.arukikata.co.jp/album/27747/
・砂漠のユルタでキャンプ
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・生ける王が眠る青い古都
https://tabisuke.arukikata.co.jp/album/27843/
・Win-Win詐欺★甘い話には裏がある
https://tabisuke.arukikata.co.jp/album/27869/

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ハズラティ・ヒズル・モスク

ウズベキスタン旅の5日目はサマルカンドを味わう日。
宿で朝食を頂いた後は、サマルカンドで一番見てみたかった処;青の霊廟へと向かう。

初めて歩く街であるサマルカンド。
昨晩に少しだけ歩いてみたのだが、初めての土地は感覚をつかむまでが大変。
ブハラ同様に、やはり朝一番から道に迷ってしまった。
地図上の距離感と実際の距離が噛みあわずに、目指す場所だと思って入り込んだのはハズラティ・ヒルズ・モスク。

建物前の階段道では大勢の方が列を作っていたので、ついつい興味本位でその列に並んでしまったら、辿り着いた先は礼拝室。
イスラムでもないただの観光客がイスラムの正式礼拝へと紛れ込んでは失礼かと思い列から抜けようとしたら、司祭と思われる方が「ヤポーニャの人も一緒に祈っていきなさい」とおっしゃられ、信者の方と一緒に神への感謝を捧げることに。
ウズベキスタン式イスラムの正式礼拝に紛れ込んだのは、この時が初めて。
信者の方の所作を見よう見まねで真似て、お祈りを捧げてきた。

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そして、ハズラティ・ヒルズ・モスクから歩くこと15分で、本当の目的地である青の廟;シャーヒズィンダ廟群へと到着した。

現在のシャーヒズィンダ廟群はティムール一族の墓の集合体だが、この場所の歴史は古く、7世紀頃から巡礼の地としてウズベキスタンの国内だけではなく中央アジアの各国からの巡礼者が集まる場所だった。
この地が巡礼の地となったのは、1400年前の【生ける王 伝説】がその発端だ。

7世紀に中央アジア初となるイスラム教のモスクを建築したクサム・イブン・アッパースという人物がいたのだが、その彼が不幸にも敵対するゾグド人に襲われたのがシャーヒズィンダ廟群のあるこの場所。

賊は礼拝中のクサムを襲いその首を切り落としたのだが、クサムは首を切られてもその命を失うことなく自分の首を自身の胸に抱えたまま礼拝を続け、その後に静かに深い井戸の底へ降りて行った…と伝説は伝えている。

この話だけでも摩訶不思議な内容なのだが中央アジアにはこの伝説の続きが口承として残されていて、口承によれば、井戸の底へと下ったクサムは井戸の底で永遠に生き続け、イスラムの世界に危機が迫った時には再び救世主としてこの世に再び現れるという。

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その伝説の場所に目を付けたのが、現在のウズベキスタンの祖であるアミール・ティムールで、ティムールは伝説の【生ける王】に肖り、クサムの廟の隣にティムール一族の廟(墓群):シャーヒズィンダ廟群を建設した。

その建設に使われたのがサマルカンド・ブルーと呼ばれる青い色素を用いたタイルで、何十種類もの青のグラデーションが荘厳なシャーヒズィンダ廟群ができあがった。

青が美しいサマルカンド・ブルー。
この青色は天然の産物では無く、その生みの親はアジアの東と西を結ぶ交流路であったシルクロードだ。

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西から東へと伝えられたアラブのトルコ石。
東から西へ陶磁器としてやって来た中国のコバルト顔料。

この二つの色素が出会ったのが文明の交差点;サマルカンドで、その出会いが「東方の真珠」とも称されるサマルカンドの青色を作り上げた。

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シャーヒズィンダ廟群にはティムールに縁のある人物の廟があるのだが、その中で青色が一番美しかったのが1372年に建てられたティムールの姪のシャーディムルク・アカ廟。

墓の内部が全て青のタイルで覆われ、墓所内へ足を一歩踏み入れるとそこはもう、サマルカンド・ブルーが制する世界。

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天井を見上げると二重の八芒星を中心とした美しい装飾。
星形の角の数である八という数字は旧約聖書では再生を意味する数字だが、イスラムでもは特別な意味を持つのだろうか。

イスラム教もキリスト教ものルーツは旧約聖書なので、もしかしたらシンボル的には同じ意味を示すことも有るのかもしれない。

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シャーディムルク・アカ廟で美しいのはタイルの色合いだけではなく、風通し窓の透かし模様も。
ソ連からの独立後に修復がなされているとはいえ、それは最低限の部分だけ。

600年前の職人の美へのこだわりが随所に現れていた。

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シャーディムルク・アカ廟は女性を祀る場所なので、そのファザード装飾は幾何学模様よりも草花などが多く用いられていた。

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シャーヒ・ズィンダ廟群

シャーヒズィンダ廟群の奥へと進むと、そこにあるのは【死者の道】と呼ばれる回廊。

私が訪れた時間帯に【死者の道】を歩いていたのは巡礼の方たちだが、夜、生者が寝静まった頃にここを浮遊するのは、死者たちだ。

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シャーヒズィンダ廟群の最奥にある場所。
そこは、この地を詣でる方々にとって最も重要な場所;【生ける王】伝説の主人公であるクサム・イブン・アッパースの墓所があり、この廟に3回詣でるとメッカ詣でと同じ効果があるという事だ。

写真右の建物がクサム・イブン・アッパース廟で、その入口のドアは【楽園の扉】と呼ばれ、巡礼者たちが長い列を作っていた。

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不死鳥の如く/生ける王が眠る 東洋の青真珠へのコメント

animoさん  2018/05/06 15:36

サマルカンドの青は、コバルトブルーでもなければトルコブルーでもない独特の青。
写真では微妙な違いが判らないのですが、青のグラデーションは本当に素敵でした。

バナナジュースさん  2018/05/01 00:16

ほんとに、うっとりするようなブルーですね~(^.^)

animoさん  2018/04/24 23:37

シルクロードが作り出したサマルカンド・ブルー。
サマルカンドは青の都そのものでした。

青の廟の中にいると、体の中まで透きとおる青に染まりそうな気分になって来るほど。
青色が好きな私にはパラダイスでした。

しかしそんなサマルカンドの旅も平穏では終わらず、旅の最期の最期で詐欺事件に巻き込まれてしまいました…。

kayakさん  2018/04/19 14:22

サマルカンドブルー、たまりませんね!!色んな青の組み合わせが芸術的で、うっとり見させていただきました。外側だけかと思いきや、内装も見ごたえ抜群ですね。


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