海外旅行・観光情報の「地球の歩き方」TOP  > 旅スケTOP微睡みに浮かぶ村;シャウエン/青の絶景に瘴気の谷を見たの旅行記

微睡みに浮かぶ村;シャウエン/青の絶景に瘴気の谷を見た

モロッコ3日目は青の村シャウエンへ。そこは、噂通り、壁、扉、石畳、屋根…全てが青く塗られた村。青いのは村の建物だけではなく、村に住むヒトも青く見えました。【アダルト娘と旅するモロッコ-3】

微睡みに浮かぶ村;シャウエン/青の絶景に瘴気の谷を見た

微睡みに浮かぶ村;シャウエン/青の絶景に瘴気の谷を見た

1

2

3

4

次のページへ→
写真を拡大する

微睡みに浮かぶ村;シャウエン/青の絶景に瘴気の谷を見た

山間の小さな青い村;シャウエン。
石畳も、壁も、屋根も、全てが青で塗られた不思議な村。
村の人々は崖の岩をくりぬいた家に住み、その岩壁を青く塗り、青の世界で生活している。

私が初めてシャウエンの事を知ったのはまだ娘が生まれる前の話。
旅行雑誌の小さな記事でアフリカにある不思議な青い村としてシャウエンは紹介されていました。
雑誌の写真は2枚程度でたいした情報量も有りませんでしたが、青が大好きな私にとって【青い村】という言葉の響きは媚薬の様に脳へと刷り込まれていきました。

そして、あの時から20年以上を経た2018年の冬。
2回目のモロッコへの旅で、シャウエンを旅先に組み込んだ私たちは意気揚々とシャウエンの村の中へと乗りこみました。

初めて足を踏み入れたシャウエン。
そこは、噂通り、壁、扉、石畳、屋根…全てが青く塗られた村でした。
でも、青いのは村の建物だけではありませんでした。
村に住むヒトも、青でした。

ヒトが青い…という表現は正確ではなく、シャウエンの村の中に漂う空気、その空気が青く見えたのです。
シャウエンの空気には他の地方とは異なる重い密度があり、まるで瘴気の様にその場所に留まり続け、知らず知らずの内にゆっくりと体の奥底まで染めあげてしまう…そんな空気を感じました。

「来たかった場所だったけれど此処は長くは居てはいけない場所。ずっといたら、私が先へと進めなくなる気がする」
コレは旅に同行した娘が、青い村:シャウエンを歩きながら呟いた言葉です。

シャウエンの何が私達にその様に感じさせたのか。
もしかしたら、青い村の周囲に自生する葉(Hashish)がそのような感覚を娘と私にもたらしたのかもしれません。

写真を拡大する

微睡みに浮かぶ村;シャウエン/青の絶景に瘴気の谷を見た

☆★☆2018年末-2019年始 アダルト娘と旅するモロッコ☆★☆
【1】別室連行から始まるモロッコ旅:https://tabisuke.arukikata.co.jp/album/28693/
【2】知られざるフェズを探して:https://tabisuke.arukikata.co.jp/album/28714/
【3】青の絶景に瘴気の谷を見た
https://tabisuke.arukikata.co.jp/album/28823/
【4】もふもふ =^_^= ネコ 歩き
https://tabisuke.arukikata.co.jp/album/28952/


      ☆★☆ 旅の旅程 ☆★☆
□12/27 成田空港発22時のエミレーツ航空でモロッコへ
□12/28 カサブランカ空港着13時 モロッコ国鉄でフェズへ移動
□12/29 フェズ1日観光
■12/30 シェアチャーター車でシャウエンへ シャウエン観光
□12/31 シャウエン観光 シェアチャーター車でフェズへ
□1/1  モアイワン・アトラス山脈を越えてメルズーガ砂漠へ
□1/2  地元の暮らしを体験し、駱駝で砂漠の真ん中へ
□1/3  ノマドのお宅にホームステイ
□1/4  駱駝で砂漠を縦断し、Ziz谷へ
□1/5  エルラシディア空港9時のモロッコ国営航空でカサブランカへ
    カサブランカ空港15時発のエミレーツ航空で日本へ
□1/6  成田空港着17時半

写真を拡大する

微睡みに浮かぶ村;シャウエン/青の絶景に瘴気の谷を見た

2018年の年末旅は、赤い砂漠へ。

今回の旅は娘の成人を祝う旅で、母から娘へのプレゼント旅。
「20歳の記念旅は何処に行きたい?君の行きたいところを挙げてごらん?」
そんな母の問いに対し、娘は迷うことなく「モロッコの砂漠!」と即答した。

そんな娘の希望を叶えるべく母は砂漠旅をプランニングしたのだが、せっかくモロッコへ再訪するのならば、もう1つ、行ってみたい場所があった。

それは、青い村:Cheffchauen…。

写真を拡大する

微睡みに浮かぶ村;シャウエン/青の絶景に瘴気の谷を見た

年末も押し迫った12月30日の午後。
青い村;モロッコ北部にあるCheffchauen(通称:シャウエン)と呼ばれる山間部の村に娘と私は居た。

シャウエン村の規模は小さい。
旧市街地の東西の幅は1km程度で、早足で歩いたら15分もかからずに横断できてしまう小規模な村だ。

私達がシャウエンへとやって来た理由。
それは、青の絶景を自分の目で見たかったから。

世界中には青の絶景と呼ばれる場所はいくつかあり、モロッコのシャウエン村もその中の1つとされている。

山間部に突如出現するさまざまな青で彩られた村の異形の様は、多くの旅人を魅了し、その姿をSNSなどを通し世界中に発信し続けている。

写真を拡大する

微睡みに浮かぶ村;シャウエン/青の絶景に瘴気の谷を見た

世界の観光情報に疎い娘ですら青い村の風景写真は見たことがあり、彼女にとってはいつか行ってみたい憧れの場所の1つだったそうだが、残念ながら娘は何処にあるのかを知らず、その青い村の名前が“シェフシャウエン”で、その村がモロッコにあるという事を認知していなかった。

だから今回のアダルト・アニバーサリー旅で、その憧れの場所に行けると知った時の喜び様は、凄かった。

写真を拡大する

微睡みに浮かぶ村;シャウエン/青の絶景に瘴気の谷を見た

そんなシャウエンなのだが、その村があるのはモロッコの中でも比較的行きにくい場所。
主要幹線から外れた北モロッコにシャウエン村はある。
近隣の都市からの公共交通機関でのアクセスには鉄道の選択肢はなく、路線バスでしか行くことができない。

旅の計画を始めた当初は、私達もフェズからの路線バスを用いたルートでシャウエンへのアクセスをプランニングしていた。
フェズ-シャウエンの路線バスの便は、通常期ならば1日5便。
朝にフェズを出発するバスは昼過ぎにはシャウエンに到着するという旅人には便利な時間帯のバスもあり、さらにそのバス料金も片道1000円弱とお手頃で、格安旅を目指す旅人にはうってつけのバスだった。

写真を拡大する

微睡みに浮かぶ村;シャウエン/青の絶景に瘴気の谷を見た

しかし、モロッコのバスと云うのは実はちょっとだけハードルが高く、実際にチケットを購入するまでのステップがそんなに簡単ではないのも事実だ。

青い村:シャウエンはその姿が世界的に有名になってしまったため、シャウエンへと行きたい多くの旅人がモロッコへと押しかけ、バスの予約は3日前の予約でかろうじて残席があるかどうかの状態で、更にクレジットカードの種類によっては日本からのネット予約ができない(決済の場面で刎ねられる)ことも多い。
(参考情報:モロッコ国鉄のネット予約などはモロッコ国内で発行されたクレカしか受け付けないので、実質、外国人は列車の予約は事前には出来ない)

バスのネット予約のクレカ問題も私達にとってはモロッコでの交通課題の1つだったが、私たちの場合はもっと深刻な問題を抱えていた。

シャウエンへのバス(CTM社)のタイムテーブルは運行の3~4か月位前に発表されるのだが、8月に発表された12月のバス時刻表を見た私は、自分の目を疑った。
12/30と12/31のみスケジュールが特別ダイヤで、5本ある筈のフェズ-シャウエン間のバスが1日1本しか運航されず、その時間帯も旅人には非常に不便な時間だった。

モロッコはイスラム教を信仰する方が多い国なのでイスラム暦カレンダーを採用している。
だから、西暦の年末などは日常生活にはさして影響を与えない筈と高を括っていたのだが、どうやら欧州の影響を強く受けるお国柄故に、近年では年末年始に祝日を設けたりと日常生活でも西洋化が進んでいるそうだ。

写真を拡大する

微睡みに浮かぶ村;シャウエン/青の絶景に瘴気の谷を見た

そんな訳で、娘と私のモロッコ旅計画は8月の段階でかなり暗礁に乗り上げていた。

宿はお気に入りのリアドやダールを見つけ予約し移動時間短縮のために国内線の航空券も発券し、あとはシャウエンへの足を確保するだけだったのに、頼みの綱であったバスの便が無いのではシャウエンでの滞在を諦めなければならない…。


娘に「もし、シャウエンに行けないとなったら…」と問うと、娘の返事は「大人の事情(金銭的な問題という意味だろう)で行けないのならば、諦める」というもの。

あれだけシャウエンに行けることを楽しみにしていたのに、CTMバスの便が減便され旅程と合わないからシャウエンを諦める???

諦めるには、まだ早い。
バスが無くたって、別の手段:車がある。
タクシーをチャーターしていく事だって出来るし、現地で手段を探せばなんとなるかも…。

写真を拡大する

微睡みに浮かぶ村;シャウエン/青の絶景に瘴気の谷を見た

車を使えば何とかなりそうかもしれない。とは思ったものの、年末のモロッコの都市部(特に北部)は欧州文化の影響を強く受けるため、年末のタクシーは需要と供給のバランスが大きく崩れ、モロッコに到着してからタクシーをお願いするので間に合わない可能性もある。

更にフェズ-シャウエンは車で5時間の行程。
現地で雇った見ず知らずのオジサンの車に5時間乗る。
ソレって安全?
2018年の12月にはモロッコ南部のワルザサート近郊でISが犯人とされる欧州女性の殺人事件もあったし、見ず知らずの人のタクシーに長距離・長時間乗るのはあまり感心できる旅の方法ではない。

そんな時に思い出したのが、砂漠での日程アレンジをお願いした旅行会社;サハラ砂漠の風。
もしかして、旅行会社ならば信頼のおけるタクシーを手配してくれるかも…と思いコンタクトをとったのだが、その回答はNo。
ただし、旅行会社の専用車ならば手配できるとの返事だった。

専用車となると、お値段も張る。
因みにお値段は、フェズ-シャウエンの往復送迎で二人で300ユーロ。
バス料金と比較したらかなり高いが、バス便が無いという動かしがたい事実と旅の安全性を優先するならば、専用車以外に選択肢はなく、結果としては車の手配を依頼した。

そしてこの話には続きがあり、最終的に専用車はシェア利用車へとなった。
車のシェア利用とは、私達と同日程でフェズ-シャウエンを往復する旅人を旅行会社のホームページで募るというもので、他に専用車での利用を希望する方が現れれば、車代金をシェアできるというもの。

結局、12月におひとりの方がシェア利用を申し出てくれて、娘と私の支払額は220ユーロ(手数料が入るので200ユーロとはならない)となった。

写真を拡大する

微睡みに浮かぶ村;シャウエン/青の絶景に瘴気の谷を見た

この日、私達がシャウエンの青い村へと到着したのは、正午過ぎ。
モロッコでの最初の2日間を過ごしたフェズの町を8:30に出発し、途中休憩を1回挟み、シャウエンの町へとやって来た。

フェズの宿でのピックアップタイムは、朝8:30。
朝8時半ってスタート時間としては遅くない?と思うかもしれないが、12月のモロッコの日の出は朝8:15。
やっと夜が明けて町が目覚めだす時間、それが朝8時半だ。
(2018年の年末時点でフェズの治安は決して良くはなく、海外からの旅行者は朝早くと夜遅くは単独行動を控える方が良いそうだ)

フェズからシャウエンまでは車で約5時間(休憩込)。
途中に小さな村はあるが、道中には大きな町はなく、幹線道路を外れた田舎道を走る。
飲み物などはあらかじめ前日の内にフェズの町で入手しておく方がお勧めだが、休憩に立ち寄る道沿いのドライブインでも購入も可能だ。

(写真:シャウエンから1時間ほどの所にある小さな村。この村では土曜日に大きな市が立つため、村の名前は“土曜日村”。私達が通りかかった日がその土曜日で、近隣の村から買い出しに来た人達が車道にもはみ出し、車は徐行運転を余儀なくされた)

青い村シャウエンがあるのはRif(リーフ)山地の山の中腹。

シャウエンと言うと海沿いの町をイメージする方も多く、娘の脳内イメージでもシャウエンは海辺の村だったようで、車が山方向にどんどん近づいて行くのを眺めて、娘は「どうして山に行くの~」と絶句していた。

写真を拡大する

微睡みに浮かぶ村;シャウエン/青の絶景に瘴気の谷を見た

シャウエンに入る直前の高台で車を止め、シャウエンの町並みを眺める。

シャウエンは町全体が青く塗られていると思われがちだが、実はそんなことは無い。
青いのはシャウエンの中でも旧市街地と言われるメディナ地区だけ。

新市街地エリアには青くない建物も沢山ある。

写真を拡大する

微睡みに浮かぶ村;シャウエン/青の絶景に瘴気の谷を見た

シャウエンの新市街地の外れで車を降りたら、そこで待っていてくれたのは今晩宿泊する宿のお兄さん。
シャウエンのメディナの中は道が入り組んでいて迷子になりやすいので、私達の車のドライバー兼旅のプランナーであるハミドが予め電話で宿へお迎えを頼んでおいてくれた。

私達の鞄を手にした宿のお兄さんは、スタスタと旧市街地(メディナ)の中へと歩き出し、私達もその後を追う。

メディナの入口は、Bab Sauk(スーク門)だ。
門の名前のスークとはアラビア語で“市場”という意味。
だから、門の前には市民の台所である市(マーケット)が立っていて、男性も女性も熱心に品定めをしながらお買い物をしていた。

こんな何気ない街の光景を眺めるのが大好きな娘と私だが、この時は宿へと案内されている最中なので市を眺めるために歩く足を止める訳には行かなかった。
目だけで風景を追い、写真を撮りつつ宿へと案内してくれるお兄さんを追いかけた。

この風景をもう一度見たいと思い、この同じ場所へ同日の16時前に再訪したのだが、その時にはもう市は撤収し終えた後で、がらんとした道路しか残されていなかった。

訪れた国での景色との出会いは、本当にその時の一瞬が勝負なのだろう。
後で…なんて言っていると、その時の瞬間には二度と立ち会うことができなくなる。

1

2

3

4

次のページへ→
拍手する お気に入りの旅スケに追加 通報する

微睡みに浮かぶ村;シャウエン/青の絶景に瘴気の谷を見たへのコメント


※コメントの投稿にはログインが必要です

あなたにオススメの記事 & 広告

新着スケジュール