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乙姫さまは 和邇(ワニ)だった!? 竜宮伝説の真実とは・・・

オトナになって読み直した、日本最古の歴史物語である「古事記」。記されているのは真実なのか、フェイクなのか。古事記の不思議に迫ります。《高天原の物語-2》

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その昔、卑弥呼の時代よりもずっと昔、まだ神々の姿が見えていた頃のお話です。

一人の男神ヤマサチヒコが運命的に出会った娘が、海の底の宮殿で暮らすトヨタマ。
ヤマサチヒコとトヨタマの二人は出会った瞬間に互いに一目惚れし、海の宮殿で3年間を過ごしました。
ヤマサチヒコが地上への帰還を決めたときも、トヨタマは愛する者を追い、海を出て一緒に暮らす生活を選びました。

新たな命を授かったトヨタマはヤマサチヒコに神の子を身籠もった事を伝え、産屋を建て、中に籠もりました。
トヨタマは産屋に入る時に「一つだけ約束を。私が神の子を産み落とすまで、絶対に中を覗かないでください」と言い、ヤマサチヒコもその約束を守ると誓いました。

しかし、ヤマサチヒコは、やってしまったのです。

産屋の中から聞こえてくるトヨタマのお産に苦しむ声は時と共に激しくなり、産屋の壁が振動するほどの苦しみが外で待つヤマサチヒコにも伝わってきます。
ヤマサチヒコはトヨタマを想う気持ち、そして好奇心に負けて産屋の扉をそっと開け、中を覗いてしまったのです。

ヤマサチヒコが目にしたモノ。
それは美しく輝く妻;トヨタマの姿ではありませんでした。

産屋の中で、床に体を這わせ苦しみ藻掻いていたのは、巨大なヤヒロワニ(八尋和邇)。
その恐ろしげな姿に驚いてしまったヤマサチヒコは、そのワニが妻のトヨタマであると知りながらも腰を抜かし、その場から逃げ去ってしまいました。

そして、トヨタマは夫に本来の姿を知られた事を恥ずかしく思い、赤子を産屋に残し海の宮殿へと還って行きました。

ワニから生れ出たオトコの赤子のホデリとホヲリ。
この二人の赤子のどちらかが神武天皇の祖父となるのは、また後の世のお話です。

----------日本最古の歴史神話;古事記より--------


(写真:トヨタマの産屋があった鵜戸神宮)

☆古事記を巡る宮崎旅
旅行記-1:本当はアダルトな古事記:https://tabisuke.arukikata.co.jp/album/29869/
旅行記-2:実はエグい古事記:https://tabisuke.arukikata.co.jp/album/29878/
旅行記-3:モアイを肴に時間旅行:https://tabisuke.arukikata.co.jp/album/29903/
旅行記-4:天翔ける白龍:https://tabisuke.arukikata.co.jp/album/29914/

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冬に宮崎を訪れ、日本最古の歴史神話である古事記に縁のある地を旅し、旅行記-1の“高天原の物語-1”ではイザナギ・イザナミの国産みから、アマテラス(天照大御神)の孫ニニギ(邇邇芸命)による高千穂への“天孫降臨”までを紹介した。

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旅行記2の始まりは、天岩戸事件で大活躍したアマノウズメ(天宇受売命)のその後のお話から。

天岩戸事件とは、アマテラスが弟神のスサノヲ(須佐之男命)の狼藉に耐えかねて天岩戸に籠り、その結果として世界が魑魅魍魎が跋扈する闇に覆われ、困った神々が“アマテラス奪還作戦”を企て、女神;アマノウズメの捨て身の踊りで無事にアマテラスが岩屋の中から救出された事件のこと。

この事件以来、アマノウズメはその実力を買われアマテラスの孫のニニギが地上に降臨するときも、ニニギのお供を仰せつかった。
と言っても、アマノウズメが期待されていたものは彼女の美貌と妖艶さ。

実は、ニニギが地上に降り立とうというその時、高千穂への道の途中で立ちはだかり待ち構えていた神が居たのだ。
その神の名はサルタヒコ(猿田彦)で、サルタヒコ神の赤ら顔と鼻の高い様相はその後の天狗の原形となったと言われている。

アマノウズメはニニギよりも先に高千穂への道を下り、待ち構えていたサルタヒコに得意のお色気で迫り、サルタヒコはアマノウズメの美しさにイチコロ。
もともとアマテラスに逆らう気のなかったサルタヒコはアマノウズメと一緒にニニギの“天孫降臨”の一行となり、その後二人は結ばれ子孫を残した……と古事記には記されている。

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道中多難を極めた天孫降臨も無事に遂行したニニギ(アマテラスの孫)は、そのまま日本を視察(放浪)する旅へとでた。

それまで高天原の崇高な神の世界しか知らなかった若いニニギにとって、地上の旅はワクワクで溢れ、初めての事ばかり。
そんなある日、ニニギが出会ったのはオオヤマヅミ(大山津見神)の娘であるサクヤビメ(木花之佐久夜毘売)で、ここでも二人は一目会うなり恋に落ち、サクヤビメはニニギの子を宿した。

サクヤビメの父神は二人の関係を許し、ニニギにサクヤビメの姉であるイワナガヒメ(岩長比女)も二人目の妻として差し出した。
実はこの二人の姉妹には秘密があり、妹のサクヤビメは子孫繁栄を、姉のイワナガヒメには永遠の命を司る力があり、ニニギは姉妹を娶ることで不老不死と未来永劫の子孫繁栄を手に入れる筈だった。

(写真:高千穂峡)

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しかし、二人の姉妹が内包する能力に気がつけないニニギは姉のイシナガヒメだけを離縁し、父親の元に送り返してしまった。
その理由は、イシナガヒメが醜女だから……、それだけ。
見た目だけで人物を判断してしまったニニギは面食いだったのだろうが、その代償は大きく、ニニギ以降の神々、そして人間には永久の命を望む資格はなくなり、生は死と背中合わせの存在となった。

また、ニニギは天帝アマテラスの孫にしてはなんとも軽率な神で、サクヤビメが子を宿した時も「たった一夜の契りで自分の種から妊娠する訳はない。どこかよその神の子供なのだろう」とサクヤビメを責めたとある。

自分から手を出した女性の妊娠を認知しないだなんて全くニニギはオトコの風上にも置けないヤツだが、建前としてはニニギは日本の天皇家の直径の先祖神という位置づけなので、これ以上、彼の行動について言及するのはやめておこう。

(写真:サクヤビメをモデルとした御朱印帳、家で待つ娘へ高千穂にて購入)

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サクヤビメが産んだニニギの子は、ホデリ(火照命)、ホスセリ(火須勢理命)、ホヲリ(火遠理命)の三つ子の男子。
そして、三つ子の中の長兄;ホデリと末弟;ホヲリが、古事記神話の次の主人公となっていく。

古事記物語の次の舞台は、高千穂からは離れた宮崎市の青島。
青島には青島神社があり、そこに残されているのが浦島太郎で有名な“竜宮伝説”だ。

青島があるのは、宮崎ブーゲンビリア空港から車で30分の地。
宮崎は観光ポイントが散らばっているため効率よく巡るには車が一番なので、私たちは空港近くのレンタカー屋で車を手配した。

予約したレンタカー屋はJネットレンタカーで、所在地は空港から徒歩5分。
空港から送迎車を呼べば来てくれるが、天気が良ければ歩いた方が早い。
Jネットレンタカーは大手ではないが、車もきっちりと整備してあり利用に何の問題も無く、料金も大手よりは断然お安いのでお勧めできる。

(写真:宮崎空港を離陸した飛行機の窓から眺める青島)

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青島は小さな島で、その島を形成しているのはなんと貝殻。

亜熱帯地方の島へと行くと珊瑚でできたコーラルリーフが有名だが、青島は珊瑚ではなく、隆起海床の上に潮の流れで貝殻が長い年月をかけて堆積し、今でも島の周囲には貝殻が堆積し、島の面積は変わり続けているそうだ。

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さすがに、島の中央部の貝殻は長い年月の経過と共にすでに砕け、海砂なのか貝殻なのか元の形は分からないが、島の周囲の海と接する海岸線には貝殻がこれでもかというほど堆積している。

私たちが青島に到着して最初にしたのは、海岸での貝殻探し。
この大量の貝殻の中からタカラガイと呼ばれる貝を探し出す。

タカラガイは別名を真砂貝といい、表面がツルツルに光るその姿は様々な貝の中で一際目立つのだが、海岸には小さいタカラガイは沢山あるのだが、なかなか完全系の大きなタカラガイは見つからない。

それでも、それなりの大きさのタカラガイを見つけ、島の中央にある青島神社に参拝に行く。

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青島神社は縁結び神社としてその名を知られているが、私たちが貝殻を探していた目的は縁結びではなく、海の神様への祈願。

島の奥社には“真砂の貝文”と呼ばれる岩があり、そこに願い事を唱えながらタカラガイを供えると願いが叶うと云い伝えられている。
お賽銭ではなく、貝殻を奉納すると言うところがなんとなく信憑性がある気がして、私たちもその云い伝えに乗ってみることにした。

お供えする貝殻はタカラガイがベストだが、その昔は自分の願い事と同じイメージの貝を海岸で探してきて奉納したそうで、基本は貝殻の種類に決まりはない。

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青島神社があるのは宮崎だが、日本の神社なのにその雰囲気はもう南国。 

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神社の奥社へと続く参道には、ビロー(枇榔)樹が生い茂っていてジャングルそのもの。

5000本以上のビロー樹が生息する青島は青島神社を含め島全体が青島亜熱帯性植物群落として国の天然記念物に指定されている。

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亜熱帯植物が島全体を覆い尽くす青島だが、そのジャングルの中にあるのが青島神社の絵馬の回廊。

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